先日、以下のようなツイートをしました。
このツイートに関して、解説していきます。
✅本記事の信頼性
⭐️19歳からテニスコーチをはじめ、デ杯[男子国別対抗戦]直前に実施される男子日本代表合宿に、過去数度参加経験のあるコーチから学んだスキルや技術を生かし、数多くのレッスンを担当経験。25歳からテニス専門店で道具を学び、一人一人お客様に合った商品を提供。
⭐️はじめに
中級編では
以下の課題(スキル)を学ぶために意識するポイントをご紹介致しました。
✅課題(スキル) | ✅意識するポイント |
様々なボールに対応する | 『基本の構え方を知る』 |
ネットから少し遠い位置でもボレー | 『軸足をしっかり作る』 |
ボールと距離があってもバランスを崩さずに対応 | 『顔を下げない目線に注意』 |
『自分のバランスを保ち、ボールをコントロールする技術』を身に付けてきました。
上級編では、『相手に対して、より効果的なボレー』を学んでいきます。
⭐️ボレーで意識したい3つのポイント!!上級編
✅ポイント①相手の動作から予測する
反応→判断→準備までを、素早くすることで得られる『メリット』
・慌てずに対応できる(バランスの維持)
・フレームショットを減らす
・しっかり面を作る時間がある(コントロール力が上げる)
・相手の状況を見て判断できる。
ミスが少なく、コントロール力があり、相手の嫌なところ見極めて攻める事ができます。
つまり『相手に対して、効果的なボレー』と言えます。
そのためには、ボールが来てからでは遅い。
来る前に、『相手の動作から予測をして、素早い準備』をしなければいけません。
以下の❶〜❸を意識して、身に付けていきましょう!!
❶ 自分のバランスが取れていることが大事
中級編で身に付けた、『基本の構えを知る』がとても重要になります。
・顔は真っ直ぐ
・ラケットが視界にある(常にラケット面の意識がある)
・バックよりの構え
・ナチュラルな構え(余計な力入れない)
バランスが崩れている時に、相手の状況を見ることはとても難しいです。
❷ 自分の打ったボールを追いすぎない
・相手の状況が分かりにくい。
・相手のことを見れていない。
・動きが鈍くなる。
打つボールのイメージは打つ前にしておくクセをつけておきましょう。
追ってしまうことがクセならば、練習からボールを追わないように打つボールをイメージする意識を持っておくことで改善。
❸ 順を追って、相手を見る
ボールを打った後は、相手のどこを見れば良いのか。
以下の順で相手の動作を見て、予測します。
①相手の体の向き(状態)を中心にラケットの位置(テイクバック)を見る。
↓
②ラケットの出方を見る。
↓
③打点(インパクト時)を見る。
相手の『動作やテイクバック』に『特徴やクセ』がないかを良く見ることで、予測しやすくなります。
✅ポイント② 面を作って打ちたい方向にスイングする
『ボレーは振るな!!』
多くのスクールなどでは、よくと言われます。
しかし、最近では『ボレーも振っていいんです』と主張されるケースも多くなっている気がします。
打点やタイミングを理解できるようになれば、ボレーもスイングをして、ボールに威力や回転を加えていきましょう!!
しかし、無闇に振ればいい、というのは違います。
以下の❶〜❸を意識して、身に付けていきましょう!!
❶肘の位置とラケットワーク
肘の位置は、オーバースイングにならないために、とても重要な部分です。
・肘はテイクバックからフィニッシュまで常に体の前にある。
・ラケットワークはアウトサイドイン。
・フィニッシュではラケットが打ちたい方向に向く。
・手首を返さない伸ばさない。
肘が体の後ろで動きすぎると、オーバースイングになり、ミスの確率を高くします。ボールがネットの高い位置にあり、余程の余裕があればいいが、肘の位置は最初から最後まで、体の前になります。
よって、基本的にスイングは後ろから前ではありません。
ラケットワークはアウトサイドインのスイングになり、『前から前』のスイングで十分に威力はでます。
❷無理にラケットヘッドを立てる必要はない
『絶対にラケットヘッドを立てなけれない』ということはありません。
立てることのメリットと寝かせることのメリットを知る必要があります。
寝かせるメリット
・『スイングしやすい』→遠心力を利用
・『面を上向きにできる』→打ち上げる時は寝かす。
立てるメリット
・『面が安定する』
・『力が伝わりやすい』→打ち下ろす時は、立てる。
更に、打点を後ろにしていい時は立てる。
ラケットヘッドを寝かせることで、先端に重力がかかり手に負担がかかります。
ラケットの重みを感じてしまいやすい、ということです。
立てることのメリットは、重みは最小限になり、『面が安定する』こと。
そして、『力が伝わりやすい』ことです。より高い位置から打ち下ろす時や、打点を後ろにして打ち上げる時(つなげるハイボレー)は立てることで、ミスを減らします。
寝かせることのメリットは、遠心力を利用できるため『スイングしやすい』こと。スイングする時は、少し寝かせることで遠心力を利用し威力を出します。
そして、手首を返さずに、『面を上向きにできる』こと。
ネットを超すために、上方向に打たなければいけない場合は、面を上に向ける必要があります。無理にラケットヘッドを立てた状態で面を上向きにするよりも、ラケットヘッドを少し寝かせた方が自然な形になります。
❸フォロースルーで面は上を向く
・肘の位置はテイクバックした時の位置から下げない。
※ミドルから下の位置で打つ時は、肘を上げていくイメージ。
・手首を返さない。
✅ポイント③ 回転をかける
❶大きなボールに回転をかけるイメージを持つ
テニスボールではなく、バランスボールのような大きなボールに回転をかけるイメージを持ちましょう。手先の動作ではなく体全体を使った動作のイメージを作ります。
・ラケットワークを大きく取る必要はない。
・ボール1個分上から入るだけで十分。
・ボールにどういう触り方をするのか(回転をかけるか)上手くイメージができる。
『サイドスピンをかけて、外側にいくような回転なのか』
『ボールの下側を少し削って、滑るような回転なのか』
『ドロップショットはボールの下側を削るのか』
大きなボールの方がイメージしやすい。
回転をかけるには、ボールの触り方(回転のかけ方)がイメージができていることが重要です。
❷ インパクト後の肘の位置は下げない
ここでも、肘の位置は重要になります。
・単純に上から下の動作ではない。
・上からラケットは入るが、インパクト後に肘が下に下がるような動作では不安定。逆に肘が上がるイメージ
※打った後、肘が下がるということは切りすぎているということです
・上から前のイメージ。・スイートスポットに当てて、飛ばすというよりも、少し上(先端)に当てて、削る感覚を持つ。
❸ ラケット面のスイートスポットではなく少し上(先端)に当てる
・スイートスポットに当てて、飛ばすというよりも、少し上(先端)に当てて、『削る感覚』を持つ。
スイートスポットに当てるとボールはよく飛びます。
しかし、逆に球離れが良すぎてしまい回転をかける前に飛んでしまいます。
ラケット面のストリングの真ん中より少し上(先端)にボールを当てるイメージで打ちましょう!!
⭐️まとめ
✅ポイント①相手の動作から予測する
❶ 自分のバランスが取れていることが大事
・顔は真っ直ぐ
・ラケットが視界にある(常にラケット面の意識がある)
・バックよりの構え
・ナチュラルな構え(余計な力入れない)
❷ 自分の打ったボールを追いすぎない
・相手の状況が分かりにくい。
・相手のことを見れていない。
・動きが鈍くなる。
❸ 順を追って、相手を見る
①相手の体の向き(状態)を中心にラケットの位置(テイクバック)を見る。
↓
②ラケットの出方を見る
↓
③打点(インパクト時)を見る。
✅ポイント② 面を作って打ちたい方向にスイングする
❶肘の位置とラケットワーク
・肘はテイクバックからフィニッシュまで常に体の前にある。
・ラケットワークはアウトサイドイン。
・フィニッシュではラケットが打ちたい方向に向く。
・手首を返さない伸ばさない。
❷無理にラケットヘッドを立てる必要はない
🎾寝かせるメリット
・『スイングしやすい』→遠心力を利用
・『面を上向きにできる』→打ち上げる時は寝かす。
🎾立てるメリット
・『面が安定する』
・『力が伝わりやすい』→打ち下ろす時は、立てる。
更に、打点が後ろでいい時は立てる。
❸フォロースルーで面は上を向く
・肘の位置はテイクバックした時の位置から下げない。
※ミドルから下の位置で打つ時は、肘を上げていくイメージ。
・手首を返さない。
✅ポイント③ 回転をかける
❶大きなボールに回転をかけるイメージを持つ
・ラケットワークを大きく取る必要はない。
・ボール1個分上から入るだけで十分。
・ボールにどういう触り方をするのか(回転をかけるか)上手くイメージができる。
❷ インパクト後の肘の位置は下げない
・単純に上から下の動作ではない。
・上からラケットは入るが、インパクト後に肘が下に下がるような動作では不安定。逆に肘が上がるイメージ
※打った後、肘が下がるということは切りすぎているということです
・上から前のイメージ。
❸ ラケット面のスイートスポットではなく少し上(先端)に当てる
・スイートスポットに当てて、飛ばすというよりも、少し上(先端)に当てて、削る感覚を持つ。
⭐️さいごに
・初級編では、段階的な基礎(ボールをしっかりとらえるための基礎)
・中級編では、基本から応用(自分のバランスを保ち、ボールをコントロールする技術)
つまり、ボールの威力ではなくミスを少なくするために、ラケットをあまり動かさず、シンプルに打つことを重要視してきました。
上級編では、『相手に対して効果的なボレー』を身に付けていくためのポイントをご紹介いたしました。
そのためには、ボレーもラケットを動かして、スイングをしてボールに威力や回転を加える必要があります。
少しずつ、スイングを大きくしてチャレンジしてみてください。
打点が狂ってきたと思えば、再び基礎や基本を振り返り、当てることに集中したボレーに戻す。それからまたスイングを少しずつ大きくしていく。
これを繰り返し行うことで、少しずつ自分の許容範囲がわかってくると思います。
ミスを減らすことを優先し、そこに少しずつ威力を付け加えていくことで、『より相手に効果的なボール』を打つことができます。
あまりにも、威力やスピードを求めすぎるのは、あまり良くありません。
ボレーだけに関わらず、全てのショットは、ラケット面に正確に当てて、相手のボールの勢いを上手く利用することを頭に入れておくだけでミスの数は圧倒的に減ります。
全て段階的に、一つずつクリアしていき、ミスを減らしていきながら、少しずつ威力を求めることをおすすめします。
最後まで、ご覧いただき、ありがとうございます!
一人でも多くの方が健康で最高のテニスライフを過ごせる事を願っております。
記事:井上馨