こんにちは!いのうえです。
今回はダブルスの陣形である雁行陣について解説していきます。
⭐️はじめに
『前衛の動きがカギになる』
これが雁行陣の重要なポイントです。
なぜ、前衛の動きがカギになるのか。更に、雁行陣でポイントを取るために対雁行陣と対並行陣に対しての戦い方(考え方)や雁行陣のメリットとデメリット、そして前衛と後衛のそれぞれの役割を分かりやすく詳しく解説していきます。
✅内容
①雁行陣とは
②役割と前衛の動き
③雁行陣での戦い方
・対雁行陣
・対並行陣
④雁行陣の弱点とデメリット
⭐️ ①雁行陣とは
*ポジション(陣形)
・前衛はネット付近
・後衛はベースライン付近にポジションを取る陣形です。
ボールの場所によって後衛と前衛の攻め守りが変わります。2人の攻めと守りがはっきりとしていて陣形が崩れにくいため、とてもバランスの良い陣形と言えます。そのため、攻撃力は低いので相手にプレッシャーをかけづらいことがデメリットになります。
そこで重要になるのが『前衛の動き方』です。前衛がしっかりと動くことで相手にプレッシャーをかけることが出来るのです。そうすれば、後衛のボールがより効果的になります。
つまり、雁行陣でポイントを取るには
『前衛の動きがカギになります』
それでは、前衛はどのような動きをするべきなのでしょうか。その時の後衛の仕事(役割)はどうなるのでしょうか。
次の章では前衛と後衛の役割やポジションと動き方を解説していきます。
⭐️ ②役割やポジションと動き方を知る
状況によって異なる前衛の役割とポジションに対して、後衛の役割をそれぞれ考えていきます。
*ボールが相手コートにある場合
前衛
・役割
攻め。
・ポジション
相手後衛の攻撃に対して前。
・動き
ネット付近で左右の動き。
相手後衛の攻撃に対して、前衛は攻めのポジションをとります。
ダブルスにおいて、相手の情報収集をするのは前衛の仕事です。そして、それを後衛にしっかりと伝えることが出来ればかなり効果的です。
相手の得意なショットと苦手なショットを見極めて、いかに相手にプレッシャーをかけることが出来るかが重要です。
後衛
・役割
守り
※ダブルスは、2人同時に攻めてはいけません。どちらかが攻めの役割であれば、片方は守りの役割を担います。
*ボールが自分のコートに(後衛に)ある場合
前衛
・役割
相手前衛の攻撃に対して守り。
・ポジション
相手前衛の攻めに対して後ろ。
・動き
前後の動き。
基本的に味方後衛が返球する際は、相手前衛が攻めに出てくる形になります。
後衛
・役割
攻め
相手陣形を崩すための攻めの意識を持ち、アタックゾーンに入れば積極的に攻める。
以上が、基本的な仕事と役割の形になります。もちろん状況によっては、その役割は変わります。相手の弱点やボールの威力、返球ボールの深さによってポジションや役割を変えていく必要はあります。
しかし、片方が攻めていれば、片方は守りの役割を担うことは忘れないように気を付けましょう。
⭐️ ③基本的な役割やポジションと動き方
雁行陣で攻める場合、相手の陣形に対してのメリットとデメリットを詳しく解説していきます。
*対雁行陣
後衛の役割
クロスラリーが主体になる中、相手前衛に捕まらないための工夫をする。
前衛の動きを見て、判断し打つコースや球種を考える.
・相手のボールが深い場合や、センター付近に配球された場合はロブを活用する。(ロブは相手のバック側にコントロール出来ると◎)
・コースが少し甘くなってもいいので、低い弾道でで打つ。または、相手のバックハンドポーチを警戒する場面では、高い軌道で阻止する。
・フォアで回り込む形を作る。
・相手前衛がポーチに出てこない場合は、センター付近にボールを打つことで、相手後衛は、返球に角度をつけることが難しくなる。よって味方前衛が攻めやすくなる。
✔︎攻める4ショット
チャンスボールが来た場合は、あくまでも最終的に前衛が決めるつもりでコントロールします。
①ショートクロス
相手後衛を走らせバランスを崩し、陣形を崩す。
②センター
センターに攻撃することが出来れば、相手は角度をつけることが難しくなります。そのため、味方前衛がポーチで決めやすくなります。
③ストレート
最短距離にいる相手前衛のミスショットを誘う。またはサイドを抜く。
④ドロップショット
相手後衛の前に、短いボールを打つことで相手陣形を崩すことが出来る。相手後衛がセンター寄りになっている時に使うと効果的です。
エースを取るというよりは、サービスボックスに落とすくらいのイメージでOK。
チャンスボールはコートの中に入った時になると思います。そのまま後衛は打ち終わった後、守備の意識を持ちながら、やや前進したポジションをとりましょう。
前衛の役割
予測をして、相手(特に相手前衛の動き)やボールの場所を見て素早く判断し、動かなければいけない。相手の返球が浅くなり、後衛にチャンスボールが来た場合、後衛のコースによってそれぞれの準備をする。
・ショートクロス
相手は走りながらのショット。ストレートをケアしながら、浮き球を決める準備をする。
・センター付近
ポーチに出る準備。
・ストレート
相手前衛の返球に備えて、守備の意識を傾ける。
・ドロップショット
相手陣形が崩れているので、相手ロブを警戒しながら攻めの意識。
ペアの得意なショットを知っておくことで、チャンスボールが来た時に素早い判断が出来ます。
チャンスボールの場所に対して、後衛(ペア)どこに打つのを得意にしているのかを理解しておくことが重要です。
✔︎ポーチの際の注意点
斜め移動をしましょう。
横移動では、ボールとの距離が遠くなってしまうので注意しましょう。
✔︎ロブでストレートに展開した時の前衛のポジション
ボールが相手コートにある場合は、相手後衛の視界に入る様に出来るだけネットに詰めてセンターのポジションをとります。攻めの意識を持ちます。ボールが自分のコートに(後衛に)ある場合は、後ろに下がって守りの意識を持ちましょう。
*対並行陣
対並行陣では、相手2人がネットについているためにプレッシャーを感じやすくなります。しかし、やる事を明確にして、何をすべきかを理解していれば必ずチャンスが来ます。
後衛の役割
・ボールが浮かないようにコントロール
とにかく、これが大事です。ボールが浮かなければ、ストレートにいってしまっても対応することが出来ます。
・相手バックハンド側にコントロール
ボールが浮かないために、無理をしない事が大事です。相手バックハンド側にコントロールしてチャンスボールを待ちましょう。
✔︎攻める3ショット
対雁行陣と同様にチャンスがボールが来た場合は、最終的に前衛が決めるつもりでコントロールしましょう。
①足元、アングルにコントロール
一番ポイントが取りやすい場所ですが、一番リスクが高く技術が必要です。余裕がある場合や、勝負に出る場面で使いたいボールです。
②思い切って相手ボディへアタック
本当に困った時はボディにアタックするしかありません。体に当たってしまった場合はきちんと謝罪しましょう。
③ロブを活用
特に、相手バックハンド側を狙いましょう。バックハンドのハイボレーは力が入りにくいため、やや甘くなってもチャンスが来るかもしれません。
また、チャンスとみれば後衛もネットに出てボールを落とさないで返球すれば、相手は陣形を整える時間がなくなるため、相手によりプレッシャーをかけることが出来ます。
前衛の役割
相手ボレーに備えて、やや後ろ(サービスライン付近)に下がります。そして、外側ではなくセンターライン寄りにポジションをとりましょう。
後衛(ペア)の攻める3ショットで、素早く攻めに切り替えることが出来るポジションをとることが重要です。
⭐️ ④雁行陣の弱点 デメリット
雁行陣はバランスが良く、陣形を崩し難いので弱点は少ないです。しかし、攻撃力が低くプレッシャーをかけづらいというのがデメリットです。
更に、陣形を崩されるという観点で弱点は3つあると考えます。
❶後衛の前のスペースに落とされる
・アングルショット
・ドロップボレー
・ドロップショット
後衛の前のスペースに落とされてしまうと、雁行陣の陣形が崩されてしまいます。一度、そのスペースに配球されてしまうと後衛はボールが甘くならないように配球しなければいけなくなるため、よりプレッシャーがかかります。
❷センターの守りが甘いとセンターに配球される
雁行陣対雁行陣の場合は、センターを甘くしたくありません。角度をつけることが難しくなるため相手前衛に捕まりやすくなるからです。
逆を言えば、甘いボールが来たらセンターに配球し並行陣を取ることで相手にプレッシャーをかけることが出来ます。
❸前衛の頭上を抜けるロブ
味方前衛の頭上を抜けるロブを打たされることで、陣形は崩れやすくなります。更に、後衛は長い距離を走らされて打つことになるのでミスに繋がりやすい。ロブを打たされてしまった時の対応策をペアと話しておくことが重要ですが、簡単にロブを打たされないような工夫も必要です。
・サーブではコースを読まれないようにして余裕を持ってリターンをさせない。
・深いボールを意識してラリーをする。
・味方前衛のポジションを工夫する。
雁行陣で戦う上で、この3つの弱点を知っておくことが大事です。
⭐️まとめ
雁行陣の特徴は2人の攻めと守りがはっきりとしていて陣形が崩れにくいため、とてもバランスの良い陣形です。弱点は少ないですが、前衛がしっかりと動くことで相手にプレッシャーをかけることが出来ます。そうすれば、後衛のボールがより効果的になります。
前衛は動きで相手にプレッシャーをかけて、後衛は甘いボールを見逃さないようにラリーをしましょう。
そして、相手の情報収集をするのは前衛の仕事です。相手の得意なショットと苦手なショットを見極めて、いかに相手にプレッシャーをかけることが出来るかが重要です。
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