テクニファイバーの人気スピンガットといえば、5角形形状のブラックコード。そのブラックコードを4角形形状にした4Sを比較します。
スピン性能を売りにしているブラックコードと4S、どっち選べばいいか分からないという方のお悩みを解決します。
本記事では、ブラックコードと4Sの基本情報から、性能面の違いまでを詳しく解説します。まず、スペック比較と特徴を確認し、それぞれの性能面の違いを比較します。さらに、どちらのガットを選ぶべきかについて、デメリットや向いているプレーヤーを考察し、オススメの選択肢を提案します。
ぜひご参考にして下さい。
スペック比較
基本情報
4S
攻撃パワースピンの四角形
独自製法による柔らかでありながらもシャープな打球感
・テクノロジー
Thermocore
“ストリングに柔らかさと安定性を与えるサーモコアテクノロジー 数段階にわたり、ストリングを熱し、冷ますプロセス Tecnifibreポリエステルストリングに採用”
4S
素材 | ポリエステル |
構造 | ポリエステルモノ、特殊添加剤、特殊コーティング |
断面 | 4角形 |
ゲージ種類 | 1.20mm/1.25mm/1.30mm |
カラー | ブラック |
定価価格 | ¥3,080(税込) ロール–¥ 43,120 (税込) |
ブラックコード
コントロールスピンの五角形。くいつき感が強く、柔らかい打球感が特徴
選べる3色を用意
・テクノロジー
Thermocore
“ストリングに柔らかさと安定性を与えるサーモコアテクノロジー 数段階にわたり、ストリングを熱し、冷ますプロセス Tecnifibreポリエステルストリングに採用”
ブラックコード
素材 | ポリエステル |
構造 | ポリエステルモノ、特殊添加剤、特殊コーティング |
断面 | 5角形 |
ゲージ種類 | 1.18mm 1.24mm 1.28mm |
カラー | ブラック ファイヤー(蛍光赤) ライム(蛍光黄緑) (ファイア、ライム1.24mmのみ) |
定価価格 | ¥ 2,970 (税込)ロール–¥ 41,580 (税込) |
価格はブラックコードの方が少しだけ安いです。
4Sはカラーがブラックのみに対して、ブラックコードは3色展開。
ゲージ展開が違っている部分で、耐久性や反発性の好みが分かれるポイントです。
性能面の違いと比較
反発力
4S | ブラックコード | |
飛び | △ | △ |
弾き | ◯ | △ |
ノビ | △ | ◯ |
パワーアシスト | △ | △ |
シャープな弾き感を求めるなら4S
たわむ感覚が欲しい方にはブラックコード
どちらもパワーヒッター向けの抑えの効く反発力です。振って良さが出るので、スイングに自信がある方にオススメのガットです。パワーアシストを求める方には合わないかもしれません。
4Sはガット自体が硬めでたわみ感が感じにくいですが、弾きが良くシャープな反発力があります。
初速は出やすいですが、飛び出ていく感覚やボールのノビに関しては控えめです。
ブラックコードはたわみ感があり、ボールのノビが出やすいです。ただ、弾き感がかなり控えめです。ブラックコードの方が厚く当てる方に向いている反発力といえます。
打球感
4S | ブラックコード | |
ホールド感/球持ち | △ | ◎ |
打ち応え | △ | ◯ |
振動吸収性 | ◯ | △ |
テンション維持 | ◎ | ◯ |
硬さと軽さを求めるなら4S
柔らかさコントロールを求めるならブラックコード
4Sはブラックコードに比べると打球音が高めで、硬さと軽さを感じやすいです。
シャープなフィーリングなので、振動吸収性は良いですが、打感がぼやけやすく、少しボールが暴れる感じがあります。コントロール性や打ち応えを求める方には不向きかもしれません。
ブラックコードは柔らかめの打球感で打ち応えがあります。振動吸収性は低めですが、手に伝わる感覚が分かり易く、しっかりとホールド感があります。コントロール性を求める方にはブラックコードがオススメです。
テンション維持性は4Sの方が優秀。弾く感覚が弱くなっていきますが、1ヶ月間使用して問題のないレベルです。
スピン性能
4S | ブラックコード | |
引っかかり | ◎ | ◎ |
トップスピン | ◎ | ◎ |
フラットドライブ | ◯ | △ |
スライス | ◯ | ◯ |
スピンアシストを求めるなら4S
しっかりボールを潰して打ちたい方にはブラックコード
どちらも引っ掛かりが良く、スピンを掛けやすいです。弾道も上がりやすい高いスピン性能です。
4Sの方が勝手にかかるほど、高い引っかかり感があります。
しっかりスピンアシストしてくれるので、とにかく回転をかけたいという方にオススメです。また、弾く感覚があるので、ブラックコードよりもフラットドライブ系のショットを表現しやすいです。
ブラックコードは、しっかり掴めるような食いつき感があるので回転量を調整しやすいです。
回転をかけるのが得意な方にはブラックコードの方がオススメです。また、フラットドライブ系の低弾道で攻めるよりも、じっくりラリーをする方にオススメです。
サーブ
4S | ブラックコード | |
フラット | △ | ◯ |
スライス | ◎ | ◯ |
スピン | ◎ | ◎ |
ショットスピード | ◯ | △ |
キレ味なら4S
プレースメント重視ならブラックコード
4Sは、とにかく回転がかけやすいです。
ブラックコードよりもショットスピードが出てキレが増します。ただ、ボールのノビには期待できません。
ブラックコードは回転を掛けやすいだけでなく、打ち応えもあるのでフラット系も問題なく打てます。ショットスピードは控えめですが、コントロール性が高く、安定感が出やすいです。
ボレー
4S | ブラックコード | |
決定力(スイング) | △ | ◯ |
タッチ(コントロール) | ◎ | ◯ |
パンチ力(弾き) | ◎ | △ |
アシスト(当てる) | ◯ | ◯ |
アシスト感なら4S
コントロール性ならブラックコード
4Sはパンチを効かせやすく、タッチも良いです。扱いやすいボレー性能。
スマッシュなどのスイングした時はボヤける感覚やボールが暴れやすいですが、アシスト感があってボールは飛ばしやすいです。
ブラックコードは4Sよりもコントロール系のイメージ。抑えが効きます。パンチを効かせたい時になかなか飛び出ていかない感覚がありますが、ボレーに自信がある方にはコントロールしやすい飛び感です。
まとめと結論
4S
シャープな打球感でキレが出やすく、引っかかり感の強い4S。
ブラックコードと比べて、打球音が高く、軽めのフィーリングでボールのキレが出ます。テンション維持性が高い所も選択するポイントの一つです。
- 抑えの効く、程よい反発力
- 少し硬めで軽めのシャープな打球感
- 文句なし抜群のスピン性能
- キレの出るサーブ
- パンチを効かせやすい弾き出るボレー
メリット
高い性能(ブラックコードと比べて)
- 弾き
- 振動吸収性
- テンション維持性
- 引っかかり(スピンアシスト)
- フラットドライブ(伸びる)
- ショットスピードタッチ(ボレー)
- パンチ力(ボレー)
- 硬さ
- シャープ感
- キレ
を求めるなら4Sがオススメ。
デメリット
低めの性能(ブラックコードと比べて)
- ノビ
- ホールド感
- 打ち応え
- 潰し感低め
- コントロール性
- タッチ系のショットの精度
- 打感がボヤける
ここは気にしないという方には4Sがオススメです。
ブラックコードと性能比較
反発力 | シャープな弾き感 |
打球感 | 硬く、軽い、打球音が高い |
スピン性能 | 引っかかり(スピンアシスト)が良い |
サーブ | キレが出る |
ボレー | アシスト感が高い |
まとめと結論
ブラックコード
ホールド感が高くて回転をかけやすく、コントロール性に優れているブラックコード。
4Sより柔らかく重めの打球感です。ハッキリとした打球感でボヤけることなく、しっかりボールを潰してコントロールできます。カラーが3色展開というのも選びやすいポイント。
- 抑えの効く、ハードヒッター向けの反発力
- ホールド感のある重めの打球感
- 食いつき潰せる高めのスピン性能
- 球威を求めないプレースメント重視のサーブ
- コントロール寄りのボレー
メリット
高い性能(4Sと比べて)
- 柔らかさ
- ボールのノビ
- ボールを潰せる感覚
- ホールド感
- 打ち応え
- コントロール性
- 安定感
を求めるならブラックコードがオススメです。
デメリット
低めの性能(4Sと比べて)
- 弾き
- 振動吸収性テンション維持性
- フラットドライブ(伸びる)
- ショットスピードタッチ(ボレー)
- パンチ力(ボレー)
ここは気にしないという方にはブラックコードがオススメです。
4Sと性能比較
反発力 | たわみ感からノビが出やすい |
打球感 | 柔らかく、ホールド感が高い |
スピン性能 | 食いつき潰せる |
サーブ | プレースメント重視 |
ボレー | 控えめな飛び感、コントロール寄り |
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最後まで、ご覧いただき、ありがとうございます!
一人でも多くの方が健康で最高のテニスライフを過ごせる事を願っております。
記事:井上馨