こんにちは。いのうえです。
今回はTecnifibre(テクニファイバー)のスピン系ポリエステル、
「レーザースピン」と
「ブラックコード」
を比較していきます。
どちらも多角形断面を採用したスピン系ガットですが、実際に打ち比べてみると、ボールの飛び方や打球感にはかなり違いがあります。
レーザースピンは、
「パワーロスを抑えて、前へ飛ばす」タイプ。
一方のブラックコードは、
「ボールを掴んで、潰してコントロールする」タイプです。
どちらもスピン性能は高いですが、
レーザースピンは低弾道のフラットドライブ寄り。
ブラックコードは弾道を上げて、じっくりラリーするスピン寄り。
という違いがあります。
今回は、
・反発力
・打球感
・スピン性能
・サーブ
・ボレー
の5項目から比較して、
「結局どっちを選べばいいの?」を分かりやすく解説します。
ぜひガット選びの参考にしてください。
■ レーザースピンとブラックコードのスペック比較
| レーザースピン | ブラックコード | |
| メーカー | Tecnifibre | Tecnifibre |
| 素材 | ポリエステル+ポリウレタン | ポリエステル |
| 断面 | 4角形 | 5角形 |
| ゲージ | 1.15 / 1.20 / 1.25 / 1.30mm | 1.18 / 1.24 / 1.28mm |
| 特徴 | パワーロスが少ない低弾道 | ホールド感とスピン性能 |
| 打球感 | パリッとした打ち応え | 柔らかく重め |
レーザースピンは四角形断面に加えて、ポリエステルにポリウレタンを配合した特殊製法を採用しています。実際に打ってみると、ポリエステルらしいしっかりした打ち応えがありながら、嫌な硬さは少ないのが特徴です。
ブラックコードは五角形断面。こちらはホールド感が非常に強く、ボールを掴んでから潰していくような打球感があります。
多角形ポリとしては柔らかめですが、打球感そのものは重め。
しっかり振って厚く当てることで良さが出るガットです。
■ 性能面の違いと比較
反発力
| 性能 | レーザースピン | ブラックコード |
| 飛び (ボールが前へ飛んでいく感覚) | ○ | △ |
| 弾き (インパクトからボールが「パッ」と出ていく感覚) | ○ | △ |
| ノビ (初速だけではなく、相手コートまで伸びていく感覚) | ○ | ○ |
| パワーアシスト (自分のスイングが多少弱くても、ガットの撓み・反発によってボールを押し出してくれる感覚) | △ | △ |
■ 反発力の違いを一言でいうと
レーザースピン → 前へ飛ばす
ブラックコード → 抑えて伸ばす
■ 前へ飛ばしやすいレーザースピン
レーザースピンは、ブラックコードよりも弾きがあり、ボールを前へ飛ばしやすいです。
ガットが大きくたわんでボールを持ち上げるというより、
インパクトした力をロスせず前方向へ伝える
ような反発力。
そのため、低~中弾道のフラットドライブを打ちやすく、しっかり振ったときにはボールのノビも出しやすいです。ただし、パワーアシスト自体が強いわけではありません。
「楽に飛ばしてくれるガット」というより、
自分のスイングを前方向のボールスピードに変えてくれるガット
というイメージです。
■ 抑えが効くブラックコード
ブラックコードは、レーザースピンと比べると明らかに飛びを抑えやすいです。
飛びや弾きは控えめですが、その分しっかり振ってもボールが暴れにくい。
特に厚く当てたときには、ガットがたわんでボールを受け止めてくれるので、
「一度掴んでから前へ押し出す」
ような感覚があります。
そのため、スイングスピードに自信があり、
「ガットには飛ばしてほしくない」
というプレーヤーには使いやすい反発力です。
打球感
| 性能 | レーザースピン | ブラックコード |
| ホールド感 (ボールがラケット面に乗っている感覚) | △ | ◎ |
| 打ち応え (インパクトでしっかり打ったと感じる感覚) | ○ | ○ |
| 潰し感 | ○ | ◎ |
| 振動吸収性 (打ったときの振動が手に伝わりにくい感覚) | △ | △ |
| テンション維持性 (時間が経ってもガットの打球感が変わりにくい感覚) | ○ | ○ |
■ 打球感の違いを一言でいうと
レーザースピン → パリッとした打ち応え
ブラックコード → 掴んで潰す重い打球感
■ パリッとしたフィーリングならレーザースピン
レーザースピンは、ブラックコードほどボールを長く掴む感じはありません。
インパクトでは、「パリッ」とした弾きがあり、ボールを打った感覚が分かりやすい。
ただし、ポリウレタンが入っていることで、単純に硬いだけではありません。
ポリエステルらしいしっかりした打ち応えと、適度な柔らかさを両立しています。
「柔らかすぎるポリは嫌だけど、硬すぎるポリも嫌」
という方には使いやすい打球感だと思います。
■ 掴んで潰すならブラックコード
ブラックコードの最大の特徴が、このホールド感。
ボールをしっかり掴んで、「グッと受け止めてから押し込む」ような感覚があります。
レーザースピンよりも明らかにボールを持つ時間が長く感じられ、打球感も重め。
特に厚く当てたときには、柔らかさがありながらしっかりとした打ち応えがあります。
そのため、
「ボールを潰して打っている感覚が欲しい」
という方にはブラックコードの方が好みに合いやすいでしょう。
スピン性能
| 性能 | レーザースピン | ブラックコード |
| 引っ掛かり (ガットがボールを捉えて、回転をかけやすい感覚) | ○ | ◎ |
| トップスピン (ボールに強い上回転をかけて、しっかり跳ねさせる感覚) | ○ | ◎ |
| フラットドライブ (回転とスピードを両立して、ボールが伸びていく感覚) | ○ | △ |
| スライス (ボールに下回転をかける感覚) | ○ | ○ |
■ スピン性能の違いを一言でいうと
レーザースピン → 前へ飛ばすためのスピン
ブラックコード → 掴んで回転をかけるスピン
■ スピンと飛びを両立するレーザースピン
レーザースピンは四角形断面なので、ボールへの引っ掛かりはしっかりあります。
ただ、いわゆる「勝手に回転がかかるスピンアシスト系」とは少し違います。
しっかり振ってボールを捉え、その回転を利用して前へ飛ばすタイプ。
そのため、スピン量を増やしながらも弾道を低めに抑えやすく、
フラットドライブとの相性が良い
のが特徴です。
「スピンをかけてボールを持ち上げる」というより、
「スピンをかけても前へ飛ばしたい」
というプレーヤーに向いています。
■ 掴んで回転をかけるブラックコード
ブラックコードは、スピン性能ではかなり強いです。
五角形断面による引っ掛かりに加えて、ホールド感が高いため、ボールを掴んで回転をかけやすい。
特にトップスピンでは、
弾道を上げる → 回転をかける → コート内へ落とす
というショットが作りやすい。
また、回転量を自分で調整しやすいのも特徴です。
レーザースピンよりも低弾道のフラットドライブには向きにくいですが、
しっかり回転をかけて、じっくりラリーする
というプレースタイルには相性が良いでしょう。
サーブ
| 性能 | レーザースピン | ブラックコード |
| フラット (回転を抑えて、ボールが相手コートまで伸びていく感覚) | ◎ | ○ |
| スライス (横回転をかけて、ボールを曲げたり滑らせる感覚) | △ | ○ |
| スピン (上方向の回転をかけて、ボールを落として跳ねさせる感覚) | △ | ◎ |
| ショットスピード (インパクトからボールが速く飛び出していく感覚) | ○ | △ |
■ サーブの違いを一言でいうと
レーザースピン → 前へ飛ばしてキレを出す
ブラックコード → 回転とコースで組み立てる
■ フラットサーブならレーザースピン
レーザースピンはフラットサーブとの相性が良いです。
インパクトでパリッとした弾きがあり、ボールを前へ押し込みやすい。
特に、
「フラットサーブの球速とノビが欲しい」
という方には使いやすいでしょう。
スピンサーブで大きく弾ませるというより、
厚く当てて前へ飛ばすサーブ
が得意です。
■ スピンサーブならブラックコード
ブラックコードは、スピンサーブとの相性が良いです。
ボールを掴みやすく、回転をかけやすいので、弾道を上げながら安定したスピンサーブを打ちやすい。
フラットサーブでは打球感の割にスピードが出にくい一方、スピンでは回転を利用して安定させやすいです。
そのため、
球速で押すより、回転とコースで組み立てたい
というプレーヤーにはブラックコードが合いやすいでしょう。
ボレー
| 性能 | レーザースピン | ブラックコード |
| 決定力 (スイングを使って、攻撃的に決める感覚) | ○ | ○ |
| タッチ (繊細にコントロールできる感覚) | △ | ○ |
| パンチ力 (インパクトでボールを強く弾き出す感覚) | ○ | △ |
| アシスト (多少ずれてもサポートしてくれる感覚) | △ | ○ |
■ ボレーの違いを一言でいうと
レーザースピン → パンチを出しやすい
ブラックコード → コントロールしやすい
■ パンチを効かせるならレーザースピン
レーザースピンはブラックコードよりも弾きがあるので、ボレーでパンチを出しやすいです。
面をしっかり作って当てれば、ボールを前へ押し出しやすい。
「当てるだけで楽に飛ぶ」というより、
自分で面を作って、前へ押し出す
タイプです。
■ タッチとコントロールならブラックコード
ブラックコードは飛びが控えめなので、ボレーでは抑えが効きます。
タッチも柔らかく、ボールの距離を調整しやすい。
そのため、
・ドロップボレー
・アングルボレー
・コースを狙うボレー
など、タッチを使ったショットとの相性が良いです。
一方で、パンチを効かせたい場面では、「もう少し飛び出してほしい」と感じることもあります。
■ レーザースピンとブラックコードの違い
ここまで比較すると、2本の違いがかなり分かりやすくなります。
レーザースピンは、
「スピンを使って前へ飛ばす」
ガット。
ブラックコードは、
「スピンを使ってコートに収める」
ガットです。
どちらもスピン性能は高いですが、スピンの使い方が違います。
レーザースピンは、
低~中弾道のフラットドライブ。
ブラックコードは、
弾道を上げたトップスピン。
この違いが大きいです。
| 性能面 | レーザースピン | ブラックコード |
| 反発力 | 前へ飛ばしやすい | 抑えが効く |
| 打球感 | パリッとした打ち応え | 掴んで潰す |
| ホールド感 | △ | ◎ |
| スピン | 前へ飛ばすスピン | 掴んでかけるスピン |
| 弾道 | 低~中弾道 | 中~高弾道 |
| フラットドライブ | ○ | △ |
| トップスピン | ○ | ◎ |
| サーブ | フラット系◎ | スピン系◎ |
| ボレー | パンチ系 | コントロール系 |
■ まとめ
レーザースピン
レーザースピンは、
「スピンをかけながら、ボールを前へ飛ばしたい人」
に向いているガットです。
四角形断面による引っ掛かりはありますが、ブラックコードほどボールを掴んで回転をかけるタイプではありません。
パリッとした弾きがあり、しっかり振ったときにはパワーロスが少なく、低~中弾道のフラットドライブを打ちやすい。
また、ポリウレタンによって適度な柔らかさもあるので
- フラットドライブが中心
- 低~中弾道が好き
- スピンをかけても前へ飛ばしたい
- フラットサーブを重視
- パリッとした打ち応えが好き
そんなプレーヤーに向いています。
ブラックコード
ブラックコードは、
「ボールをしっかり掴んで、回転とコントロールで組み立てたい人」
に向いているガットです。
五角形断面による引っ掛かりに加えて、非常に高いホールド感があります。
そのため、ボールを潰して回転をかけやすく、弾道も上げやすい。
一方で、飛びや弾きは控えめ。
その分、しっかり振ったときの抑えが効き、ボールをコート内へ収めやすいガットです。
- ボールを潰して打ちたい
- スピンアシストが欲しい
- 弾道を上げたい
- じっくりラリーしたい
- コントロールを重視
- ホールド感のある打球感が好き
- スイングスピードに自信がある
そんなプレーヤーに向いています。
■ 迷ったらどっち?
レーザースピンは、
「スピンをかけても、前へ飛ばしたい」
ブラックコードは、
「スピンをかけて、コートに収めたい」
という違いで選ぶと分かりやすいです。
同じテクニファイバーのスピン系ガットですが、実際のキャラクターはかなり違います。
レーザースピンは、スピン系でありながらフラットドライブのような前方向への攻撃性を出しやすい。
ブラックコードは、ボールを掴んで回転をかけ、相手を崩していくのが得意。
だから、
「前へ飛ばすスピン」ならレーザースピン。
「掴んでかけるスピン」ならブラックコード。
この違いを基準に選ぶと、自分のプレースタイルに合ったガットを見つけやすいと思います。
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最後まで、ご覧いただき、ありがとうございます!
一人でも多くの方が健康で最高のテニスライフを過ごせる事を願っております。
記事:井上馨


