全てのミスは、正しく観察し、分析することから始まります。
- いつも結果を出す
- 粘り強くタフ
- 逆境に強い
- 団体戦で頼りになる
このような人たちは、ミスが少なくテニスが安定しているように見えます。
しかし、テニスはミスするスポーツなので、どんな対策をしても起きてしまいます。ミスをした時の対応次第で良い方向にも悪い方向にも向かいます。
そもそもミスとは
出来る事や簡単なことに失敗して、状態が悪くなるのがミスだと考えます。
なので、ミスはしない方がいいに決まっています。ミスをしたい人なんていません。
だからと言って、ミスをしないようにすれば良いのではなく、もしミスをしてしまっても、それを単なるマイナスと捉えるのではなく、プラスに考えられるかどうかが重要なのです。
ミスを経験値にすることができれば、今よりもっとテニスが楽しいものになっていきます。
ミスを単なるマイナスにしない
簡単なスマッシュを大きくアウトミス、、
なんてことはプロ選手にでもあることです。
そのような大きなミスをすると、誰しもが早く忘れてしまいたいと思います。しかし、忘れてしまった時点で、また同じミスをしでかすわけです。
前回のミスから何も学ばなければ、同じようなミスは繰り返されます。
それではミスが単なるマイナスになってしまうわけです。
マイナスになると、ミスがただの悪いものになってしまいます。そして、ミスを繰り返し、負のスパイラルに陥り、動きもプレーも消極的になってしまいます。
ミス→反省→忘れたい・忘れる→同じミス→反省→忘れたい・忘れる→同じミス
ミスが単なるマイナスでしかなくなると、ミスは「ただの悪いもの」でしかありません。すると、萎縮し、本来の力を発揮できないだけでなく、成長のチャンスも失ってしまいます。
ミスをした時、あなたはどんな対応を取りますか?
- 焦ってしまう
- また、ミスをしないようにと緊張しすぎてしまう
- 対策をしようと思わずにすぐ次のポイントに入る
- イライラしてしまう
- ミスをしたことは忘れようと考えて、また同じミスを繰り返す
これらは、、
- 余計な行動をしてしまう
- 感情的になる
- 忘れたい・忘れてしまう
このような対応は対策を取ろうとしないので、ミスは「単なるマイナス」に。学びがない状態とまとめられます。
冒頭でもお伝えした通り、ミスとは出来る事や簡単なことに失敗して、状態が悪くなること。
そのようなミスを自分以外の誰かがしている場面を見かければ「あんまり上手じゃないな」とか「もっとこうすれば良いのに」と思う事はありませんか?
自分の事になった時は冷静さを欠けてしまい動揺があったり、視野の狭まい思考になって、忘れたいという思いや余計な行動、緊張をしてしまいます。
逆に、ミスから学び、成長をしていく人はミスを客観的に見て、ミスをプラスに考えることができます。
ミスに対して、プラスに考えられる人
- 行動が的確
- 立ち直るのが上手い
- 経験として今後の調整ができる
ミスを単なるマイナスにせずに、プラスに考えられる人は、そのミスを客観的に捉えて、なぜミスをしたのか、どんなミスだったのかを分析し、それを考慮するので、再びチャレンジをしていきます。
チャレンジ→ミス→反省・観察→分析→試行・行動→再チャレンジ
つまり、一言で結論を言うのであれば、
ミスを客観的に見る
ことが大切です。
1. 行動が的確
冷静になる
ミスをしてしまった時の行動は人によって違います。
- 思考停止してしまう
- イライラ感情的になる
- 言い訳をする
など
そんな時は、、
「一旦、大きく深呼吸」
ミスをした時は『余計な事はしない』に徹します。
ラケットを破壊するナダル選手なんて、誰も見たくはないはずです。がジョコビッチ選手はラケットを破壊する事で切り替えたりしてるように見えますが、これはあまりオススメしないやり方ですよね。
起こったことは変えられません。まず落ち着いて、冷静になるための深呼吸。
深呼吸に加えて、
- ミスをしたら、ガットを見る
- ステップを踏む→大坂なおみ選手がよくやる行動
など、的外れな行動をしないための自分ルールを作って、実践してみるといいです。やはり、どんな対策をしていてもミスをした時は焦ってしまい余計な事をしがちです。
一旦、止まって深呼吸
ぜひ、これを取り入れてみて下さい。
2. 立ち直るのが上手い
自分の気持ちより状況の判断
ミスには必ず理由がある
精神論で片付けることを否定するわけではありませんが、気持ちでやろう!と思っても最初は熱量があるかもしれませんが、それは一時的なものになってしまいがち。
ミスに対して、無防備に精神論だけで、対処しようとすると『自分』という気持ちが大きくなり、状況の判断が難しくなります。
精神論ではなく、やり方や思考を変える方が、結果上手く立ち直れるので、再びチャレンジしやすくなります。
例えば、チャンスボールをミスした時。
次は気をつけよう!と思うだけではなく、一旦、止まって深呼吸を入れたら、すぐにミスの原因を分析してみて下さい。
ミスには必ず理由があります。
例えば
無理に良い所に良いボールを打とうとして、この一発で決めてやろう気持ちが強くなり、結果ミスをしてしまったと分析したとします。
- もう、このミスはしない
- 次は気をつけよう
- 気合いや集中力が足りない
という精神論ではなく、、
次は空いてるスペースに打ち、次のボールが来てもネットプレーで対応する。
このように、具体的にやり方を変えてみて下さい。
技術的な理由の場合でも、動画を撮っておくなど、後で確認して具体的な対策ができるようにしておくことをオススメします。
特に技術的なことはコーチなど客観的に見てくれる人が近くにいるとは理想です。
3. 経験として今後の調整ができる
レベルアップアップのチャンス
チャレンジ→ミス→反省・観察→分析→試行・行動→再チャレンジ
これを繰り返しながら成功するやり方を探し続けることが、レベルアップに繋がります。
つまり、ミスという経験をたくさんしていく中で「こうすると上手くいかない」が蓄積していきます。
それが経験値となります。
成功事例よりもミスを振り返る
成功した事を振り返ることは自信にもなりますし、気持ちがいいものです。
しかし、成功には「ラッキー」的な要素もあるので、理由がない場合があります。
また、相手がいるスポーツなので、その時の状況次第で大きく変わるのがテニス。つまり、上手くいくことはその時によって違ってくるので、蓄積することが難しい。
成功事例を振り返った時
『前回、こうしたら上手くいったから、今回も上手くいくかもしれない』
という曖昧な学びしか、得られないのに対して
ミスを振り返った時は
『こうしたら、ミスをするだろう』
という、信頼度の高い情報を得られます。
そう考えると、ミスは経験として、今後の調整に繋がるので単なるマイナスというネガティブなものではなく、逆にチャンスなんだと思えるはずです。
ミスはマイナスではないと考えられるかそうでないかで、プレーの精度は大きく変わってきます。
上手くミスと向き合うことができれば、ミスは決してネガティブなことではなく、レベルアップのためのチャンスだといえます。
もし、ミスがなければ、今の現状のままで立ち止まってしまうかもしれないのです。
そして、ミスに対処する中でテニスに必要な観察力と分析力を養うことができます。
全てのミスは、正しく観察し、分析することから始まります。
ぜひあなたもミスを恐れずに、チャレンジしてください。
ミスをしてしまっても、的確な行動で上手く立て直し、ミスを経験値として今後の調整できるようになれば、ミスはレベルアップに繋がります。
さいごに
自分の頭で考える
他人のやり方が全てではない
同じようなミスに対しての対策が、ある人には合って、ある人には合わないということがよくあります。他人が作った他人の対策は、あくまでもこうすれば上手くいくかもしれない参考程度のものです。
やはり、自分のミスは自分(コーチ等と)で考えることが重要だと考えます。